新聞やテレビ、インターネット、ソーシャルメディアなど今となってはさまざまな場所から私たちは情報を得ることができます。情報によって私たちの生活は成り立っており、今回はその中でも古くからあるメディアであるラジオの歴史や、どんな利点があるのか注目してみましょう!
ラジオの根本となる無線電話が発明
1900年、カナダの発明家であるレジナルド・フェッセンデンが世界で初めて無線による音声および、音楽の送信などラジオに関する実験に成功し、これがラジオの元となった無線電話の始まりでした。その後も無線電話は改良を重ね、1906年のクリスマスイブにレジナルド・フェッセンデンは自分の無線局からクリスマスソングを流し、聖書を朗読しました。これはもはや無線電話ではなく、世界発のラジオ放送であったと言われています。
ラジオが発明・放送開始
同じ頃1905年にルクセンブルク出身のアメリカの発明家ヒューゴー・ガーンズバックが世界初となる「テリムコ」と呼ばれる無線電信機を商品化に成功しました。当時、先進諸国では電信法や電波法により政府が電波を管理していましたが、無線機では許可証等は不要だったため、商品は大ヒットしました。1920年には、海軍省が飛行場から娯楽音楽放送を始め、これが世界初の公共放送であったと言われています。
その後もさまざまな改良が重ねられ、オランダの国営放送が1927年に初めて植民地に向けた短波ラジオを放送開始し、1937年にはアメリカではじめてFMラジオが放送開始、2000年代に入ればデジタルラジオ放送が先進国の各地で放送開始され、現在ではインターネットでストリーミング配信が可能になるなど、続々と新しい技術が発明され、ラジオは現在に至るまで進化を遂げています。
ラジオの利点
最近ではテレビや映画だけでなく、YouTubeや動画配信サービスの充実もあり、ラジオを聴く人はかなり少ないかもしれません。しかし、ラジオには下記のようなメリットがあるのです。
- 災害時や交通情報が役に立つ
- 最新情報が入手できる
- 簡単な操作で聞くことができる
- 地域の情報が手に入る
- 聞き流しで他の作業ができる
- 語学の勉強ができる
おわり
最近ではスマートフォンでもラジオを聴くことが可能になったので、ラジオの機械を使うことはあまりないかもしれません。1955年に日本初のトランジスターラジオが発売された際にはラジオは大型でしたが、ラジオの入力電圧や出力電流に対し一定の電圧を出力する役割をする電圧レギュレータや半導体各種など小型部品の導入などによって、時代と共に軽量化に成功し、1999年には当時流行していたMDウォークマンにも接続できるヘッドフォン型のものが誕生したり、2000年頃には通勤する会社員のほとんどは通勤用ラジオを携帯していたりなど、ラジオは各時代を象徴するものでもありました。これからもラジオは進化を遂げ続け、また再度ラジオがブームになることもあるかもしれませんね。